技と経験・ご要望に応える
多くの左官の方々は伝統を大切に、それを現代にどう展開していくかと試行錯誤をしています。材料一つにしても、道具一つにしても細部に至って、思いを巡らせて、壁を塗りあげています。漆喰は「壁が呼吸をする」と表現する通り、室内と屋外に湿度を調整することに優れ、消臭効果が高いのが特徴です。化学的なものは使わないので、小さい子どもがいる家庭、特に子どもがアトピー性皮膚炎やぜんそくだと言うお客さまの依頼が多く、その良さ見直されていると感じています。
また、お客さまにはできるだけ現場を見てもらうようにしています。
下塗りから始まりの中塗り、上塗りまでの工程を少し見るだけで、家への愛着も変わってきますし、出来上がったときの感動も違ってきます。
塗りたての、まだ柔らかい状態の壁に、家族全員の手形をつけて名前を彫るなど、その家にしかないものを残すようにしています。
家が出来上がったときのお客さまの驚き、喜んでくれる顔があれば、それだけでこの仕事を続けている意味があります。
私にとってこの技術は大事な宝物です。